「商社の人間は輸出入ばかりやっている。」
商社のイメージは、未だに輸出入業者に結びつけられがちです。しかし、野村事務所ではタイにおいて、国内最大手のプラスチック製造メーカーとの合弁会社によるビジネス展開も進めています。業務の中心は、新規製品開発や受注生産に向けたお客様とのヒアリング、在庫管理、日本本国側のエンドユーザーとの納期・費用の管理や調整など、多岐にわたっています。通常の商社機能が注文や受発注管理、貿易実務に徹するのに対し、私の業務は合弁会社がメーカーであるため、新規製品や商材に関する提案や技術的な商談にも深く関わっています。商社の担当者でありながら、メーカーとしての課題に挑戦する場面もあり、国内最大手企業のカルチャーとの融合には独自の難しさを感じます。それでも、商社の役割だけでは成し遂げられないこと、野村事務所としての立場からでは成しえない多くの関係者を巻き込み、大規模なプロジェクトを推進できることは、何にも代えがたい充実感と経験の深まりにつながっています。